ハロウィンが終わるとお店のディスプレーはクリスマス一色になる。先日行ったイルムスも、MADUもクリスマスのオーナメントでいっぱいだった。そして、12月になれば、町はクリスマスキャロルでいっぱいになる。
有名なクリスマスキャロルといえば、『きよしこの夜』『あら野のはてに』とか『諸人こぞりて』などで、シーズン中は何処に行っても聞えてくる。そのきらびやかな旋律でいっぱいのこの時期、どちらかというと静かな『かいばのおけに』(Away in a Manger)が聞えてくると立ち止まり、耳を澄ます。『かいばのおけに』は、あまり街中のショッピングモールで流れることはないし、その静けさ故に、流れていても雑踏にかき消されてしまいそうなキャロルなのだ。
(高校二年のときの担任が、クリスマスプレゼントとしてクラス全員にプレゼントしてくださったクリスマスキャロル集)
『かいばのおけに』は、初めて英語で歌ったクリスマスキャロルである。中学一年の英語の時間に外国人の先生が教えてくれた。当時は地味な曲だなぁと思ったものだった。もっと有名で歌いやすいメロディのキャロルにして欲しい、などと考えていた。
けれども、いつ頃からだろう、こんなに美しいクリスマスキャロルはないと思うようになったのは。この曲を聴くと、イエスが馬小屋で生まれたその情景が目に浮かぶ。ルネサンスのキリスト生誕の絵画のような、静謐な旋律と美しい歌詞は、聖なる夜にふさわしい。
(右:イルムスで購入。)