今朝(3月21日)の日経新聞の朝刊で、日本製のウイスキーが、フランスで人気であると報じられていた。以前人気だった、自動車、電子機器といった日本の顔が、ラーメン、アニメ、寿司、ウイスキーへと変わっているようだ。自動車や電子機器といったものが人気だった背景は、日本の技術力への評価が高いということだと思うのだけれども、ラーメン、ウイスキー、アニメ、寿司などが人気だということからは、日本人の技術力にプラスして日本人の「嗜好」がフランス人にとって「好ましい」と映っているようで、ちょっと嬉しい。
新聞記事を読みながら、先日夫のオフィスに
研修で来ていたフランス人、Jの話を思い出した。Jも記事で報じられていたように、日本のラーメンが大好きなフランス人だ。昼休みに夫に連れられて山頭火に行ったとき、限定X食の「トロ肉チャーシュー入り、塩ラーメン」を二人で食べたのだが、Jの興奮と感激は尋常ではなかったらしい。スープを最後の一滴まで飲み干し、「今まで味わったスープの中でベストだ」「とにかくスープが素晴らしい」と連発し、トロ肉の柔らかさに感動し、「ポークは日本語でなんというんや?」と質問し「ポークはブタニクでいいけど、ラーメン屋のポークはチャーシューだ」と夫が答えると小さな声で「チャーシュー、ブタニク、チャーシュー、ブタニク」と復唱していた。Jはお店のカードをもらい、今度奥さんも連れて食べに行くと宣言していたそう。
Jは鶴橋のディープな焼肉屋にも、オフィスのメンバーと行った。そこはいきなり、上着を「匂いがつくから」という理由でビニール袋にまとめて封じ込められるそうなのだが、Jは最初「なにすんねん」という顔をしていたが、食べ始めるとまた絶賛、感動の嵐だったらしい。帰りにぶらぶらと道頓堀、法善寺横丁を歩き満足して帰ったとのこと。
外国製のものは、何を評価して私は購入するのかと考えてみたら、やっぱり技術力というよりは、それが自分の好みに合うかどうかが決めてだと思う。少々使い勝手が悪くても、色とかデザインとかが好きなことが、全てにおいて優先されているし、やっぱり美味しいものが好きだし。自動車や電子機器に比べると、ラーメン、ウイスキーなどなど単価が低いけれども、こういう嗜好にダイレクトに結びつく商品は、日本に親近感を持つきっかけになりやすいかなと思う。
山頭火って、パリに支店があるのだろうか。スープに乳製品でもはいっているようなコクがあって、まろやかでフランス人ウケしそう。
(テキストとは無関係だが、昨日食べたケーキ。左のチョコレートのケーキが絶品だった)