6月中旬くらいから、じわじわと忙しくなり始め、7月の声を聞くころには、「激多忙モード」になっていた。とはいっても、精神的には前向きで、ノーストレスだったのに、哀しいかな、体が気持ちについていってない。疲労が蓄積し免疫力が落ちてきたころに、口唇炎がぽつぽつと出来始め、右肩の肩甲骨から上腕までじわじわと痛みがでてきて、気が付いたら腕の可動域が異常に狭くなり、肩があがらなくなっていた。これって四十肩かも?夏休みになったところで病院に行くことにした。
忍耐の皮膚科:ネットで検索した皮膚科は、評判がよさそうだった。とりあえず9時半の診療開始時間の5分前に行くと、すでに院内は人で溢れかえっている。整理券をとる。「1時間から1時間半お待ちいただきますけど」と言われてしまう。その間、外に出ていてもいいらしいが、病院は住宅街のど真ん中で、周りになにも無く暑さで別の病気になりそう。なので、冷房の効いている院内で待たせてもらうことにした。で、結局2時間15分待って、やっと名前を呼ばれる。クールな感じの40代後半くらいの女医なのだが、あまりの患者の多さに手早く済ませようと、テキパキしすぎなのだ。患部を診るとき以外は、一切目を合わせてくれなかった。3分診療。
極楽の整骨院:皮膚科を後にして、炎天下2キロ弱平坦な道を歩き、整骨院へ。お昼ごはんを先にしようか迷ったが、待ち時間を聞いて決めることにする。すぐに施術をしてもらえるとのことだったので、お昼ご飯は後にする。整骨院では右肩を上げたり下げたりしながら痛みの状態を調べ、電気をあてた後、マッサージをしてウォーターベッドのマッサージを受ける。施術は体育会系のハキハキした感じの女性。でもマッサージは力強く効いている感じがする。ウォーターベッドに横たわると、プールに浮いている感じで、寝たまま打たせ湯に当たっているよう。ぶくぶくという音が耳元で聞こえてくると、プールの底で昼寝をしている感覚に陥る。めっちゃ気持ちがいい。寝てしまいそうである。完全に肩の痛みはとれなかったけれども、暫く行けばかなり良くなりそうである。これで初診料込みで1000円とは。次回からもっと安くなる。時間をかけて痛みが進行した場合は、温めるほうがいいとのこと。お風呂で肩を温めて、無理しない程度にストレッチとかしてみてくださいとアドバイスをいただく。
久しぶりのカフェ:近くの大学の図書館を利用していたときによく行っていたカフェに、久しぶりにランチに行く。いつ行ってもお客が少なく、ひっそりしているカフェ。フードのメニューをいたずらに増やすのではなくて、絶対に自信作しかメニューに載せないところと、商売、商売していないところが好き。相変わらず美味しい。デザートのパンナコッタがサービスでついてきた。カフェのマスターと、ソノダバンドっていいですよねぇと話が盛り上がる。マスターが気を利かせてボサノバのCDからソノダバンドのCDに替えてくれる。このカフェ、潰れてほしくないけれども、人でごった返すカフェになっても寂しいし。今のままがいいんだけど。それって店的には良くないのかな。
『言葉を育てる 米原万理対談集』:待ち時間対策のために持って行った本。大好きな故米原さんの対談集。二時間半の待ち時間でほとんど読めてしまった。面白い。特にイタリア語通訳の田丸さんとの対談はけらけら笑いながら読めてしまう。米原さんが亡くなって、田丸さんは寂しいだろうな。7月は、あるレポートで苦しみまくっていたのだが、解説を図書館で借りてもその解説本が「難しいことを難しく書いててわからん!」ので、怒りまくっていたのだが、米原さんと小森陽一さんの対談で(p33)米原「・・分かりやすさには単純化という落とし穴もある。-中略- それに、分かり難さが読み手の能動的力を引き出すこともある」と発言されているのを読み、ああ、あの難解な本たちは、私の能動的力(そんなもんがあったらの話だが)をちょっとは引き出すために存在してたんや、と考えることにした。
帰宅後、ソノダバンドのCDをかけて、ケンの前でノリノリで踊る。肩を痛めたようだ。暑い、暑い、暑い。