地震以来、東京の妹と叔母に電話するのは控えていた。連絡はメールである。一昨日の夜に、かかるかなと思って東京の叔母と妹にそれぞれ電話をかけてみたら、繋がった。2人とも都内に住んでいて、状況などを教えてもらった。地震発生時に、叔母は九段会館の前を歩いていた。帰宅後、叔母の家のグランドピアノは、ストッパーをつけていたのに、随分動いていたらしい。容器などは床に落ちて、中のオリーブオイルが床に広がっていて、掃除が大変だったとか。電話の途中で余震があって、叔母が「あー、きたきた」と言う。妹は、ガスを今のところ使っていないと言っていた。IHクッカーで当座をしのいでいるとのこと。昨日の月曜日、実家に妹から電話があって、月曜の仕事はキャンセルになったらしい。私から妹にかけたら、繋がらなかった。よほどのことでないと、やはり電話は控えなくては、と月曜の夕方に考えていたところで、妹から電話があった。月曜の仕事だけでなく、その週の仕事はキャンセルが相次いだとか。妹はフリーランスの通訳である。「神戸にその間だけ戻ろうかなぁ、どうしようかなぁ」と考えているようだった。東京も今、移動が大変で普段の駅が人でごったがえしていたと教えてくれた。
「電話をするほどでもないけど、でも、」というレベルの話は沢山ある。というか、私の場合、会話のほとんどが「わざわざ電話するほどでもないねんけどね」という話で成り立っている。大事な用件にそういう「どうでもいい話」を挟むのだ。
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妹との電話で挟んだ、「どうでもいい話」にはケンの話もある。それを少しだけ。
現在ケンは春の換毛期の真っ最中で、毎日大量に被毛(アンダーコート)が抜ける。掃除が大変である。クイックルワイパーを裏表使って3枚を消費する。毛の量はすさまじくて、抜けた毛を集めたら、もう一匹小さいケンを抜け毛で作れそうである。当然、毛がどんどん抜けていくケンは、日ごとに小さくなっていく。痩せたようにみえるのだ。キツネみたいである。今、ケンを触るとふわふわでなくて、しゃばしゃばという感じ。硬い毛だけが残った。頭のてっぺんは少しふわっとしている。ここのところケンはベランダで熱くなるまで日向ぼっこして、室内に戻って水をがぶ飲みというのを気にいっているようで、月曜もベランダでねころがっていた。日光浴をした後のケンは、お日様の匂いに包まれている。日の出の時間が早くなったので、ケンが寝室に降りて起こしに来る時間も早まった。もうちょっと寝かせてほしい。
(あまり痩せてない?)
(こう見ると、毛が抜けて細くなったよう)
(尻尾の毛もだいぶ抜けて、細い!)
(プーをこう咥えると、片方の視界が隠れてしまうけど、最近はこんな感じ。)
悲惨な被災地の映像の中に、動物が救助されている映像を目にするとホッとする。足がひっかかって動けなくなった馬を飼主らが助けたのだが、その後馬が、飼主に「こわかったよぉ」と言うように、甘えて体を擦り付けている様子が印象的だった。