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ヒマラヤスギ雑記

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震災10日目救助の報道に思ったこと

三連休の最終日、NHKをつけっぱなしで情報を集めていたとき、石巻市で震災10日目に救助された80歳の女性とそのお孫さんのその後の様子についての報道が流れてきた。前日のニュースで知ったのだが、冷蔵庫が近くにあったため、なんとか水分を摂取することができたとか。80歳の女性は足が挟まって動けなかったので、高校生の孫が祖母に冷蔵庫の中のものを与え、毛布などをかき集め9日間を生き抜いたのだ。近くに消防隊や警察の声が聞こえるものの、外に出ることが出来なかったという。その間、どれだけ不安だっただろうか、また寒くて暗くて本当に怖かったと思う。よくぞ無事に救出されたと思った。救助した警察官が「こういった場に立ち会えたことは、(震災現場にいて)とても励みになりました」とコメントされていた。若手の警官は上司に「警察官になってよかった」と言ったという。

ただ、昼間に救助された高校生の会見をNHKが生放送を視聴したのだが、ちょっと驚いたのだ。夜のNHKの番組では、会見は本人と病院の了解を得たとことわりがあったが、高校生はベッドに横たわったままの状態で、口数も少なかった。2、3日待ってからの会見でもよいのではと思った。「今日取材させて欲しい」と依頼がなければ会見も開かないだろう。順調に回復していると思うけれども、まだそっとしてあげてもよかったのではと。おそらく、報道陣も病室に入ってカーテンを開けて入ったときに、ベッドで横たわっている彼を見て「あっ」と思ったのではないかなと想像する。医療関係者でない私などは、あの状態で会見するんだ、と驚いたし。彼はもともと口数の少ない人かもしれないけれども、まだ被災のショックから立ち直っていないようにテレビ越しに感じた。視聴者の記憶が鮮明なうちに救助された人の記者会見をしたいのは、報道側の都合だろう。あの高校生が救助された昨日の今日で「是非、記者会見をやりたい」なんて言うわけがないだろうし。

でも、私のそういう不満は脇にどけておいておく。助かって本当によかった、早く元気になって欲しい。彼は救助してくれた警官に「将来は芸術家になりたい」と答えたという。どの分野の芸術家なのだろう。絵画?音楽?文学?そうやって夢を答えられることは素晴らしいこと。

もうひとつ印象に残ったこと;2人が救助されて病院に運び込まれてすぐの映像を見たとき、80歳の女性の左手の薬指に結婚指輪が光ったことに気がついた。おそらく配偶者の方は震災以前に他界されていると思うのだが、津波に流され瓦礫に埋もれ、10日目に救出された女性の指輪から一人の女性の人生を見て、私は色々なことを思った。
by himarayasugi2 | 2011-03-22 08:52 | 雑感 | Comments(0)
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