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ヒマラヤスギ雑記

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ドッグカフェ考

大昔、実家で犬を飼っていたときにはドッグカフェなど存在していなかったと思う。私が結婚する直前に実家の犬が亡くなってから再び犬と暮らすまでの間にそういったものがぽつぽつ出来てきたのだが、率直に言って犬を飼っていないと入る気がしなかった。イメージとしては過剰愛犬家達が着飾った犬を連れてゆくところといった感じである。怖くて入れない、そう思っていた。

が、ケンを引き取って思ったのは、普段のお散歩以外にもケンと色々なところに行きたいなぁということ。ケンとは楽しい時間をたくさん共有したいと思うようになったのだ。そうなると急に街中のドッグカフェが気になってくる。堂々と犬連れで出入りできる飲食店なんてあまりないのだ。普通のカフェのテラスも行くけれども、犬を連れた人間が主な顧客の店なんて興味がわいてくる。そう思って色々調べて行くようになった。

何軒か行くうちに、ドッグカフェといっても色々あることがわかってくる。わりに多いのが、脱サラしてドッグカフェを収入源として始めるパターン。このパターンでよい店にはなかなか出会えない。犬と出入りできる飲食店というだけで客は来るだろうと、料理の腕を磨かず中学生の調理実習レベル以下のものを平気で出す店が多い。脂っこくて味が濃いのだ、あ、それから不味い。「カフェ」なのに珈琲が不味い。カフェオレを頼むと甘い生クリームがてんこ盛になって出てくるパターンが多い。飲食店として最も重要な「味」をクリアできていない。最初から場末の時代遅れの喫茶店的な店としてスタートするドッグカフェは多い。

地元にあったドッグカフェSは、惜しまれつつ閉店してしまった。そこは好きになるドッグカフェの要素が揃っていたのだ。まず、食べ物が美味しい。全席禁煙である。店員が犬好きで感じがいい。店が普通のカフェでも十分いけるお洒落な内装でリラックスできる。清潔。マナーを守る愛犬家が集う場所、である。ドッグカフェSは、お料理上手で御菓子も得意な奥様が週末だけオープンする、愛犬家を中心としたセンスのよいサロンのようだった。そこで知り合った方もいる。奥様もスタッフもとっても犬が好きでケンのことも可愛がってくれた。ケンはここが大好きだった。今もここよりいいと思うドッグカフェは見つかっていない。

私基準なのだが、人間よりも体重も軽く弱い動物が集う店なので、禁煙であって欲しいし、それは店の良心でもあると考えている。が、意外と喫煙OKのドッグカフェは多く、ガス室のような店内にチワワが座っているのを見ると、大丈夫なんかいと思ってしまう。もちろん、喫煙可のドッグカフェにはケンは連れて行かない。

店の内装・衛生状態:内装は、センス抜群とまではいかなくても、人間もリラックスできるように飲食店として最低限の内装は維持して欲しいと思う。あと、臭いもちゃんとケアできているかどうか。以前行ったドッグカフェでは、店の看板犬が店内でいきなりウンチをしたため、すさまじい臭気の中飲食をしたことがある。看板犬ならば最低トイレの躾は店側がするべきだと思うのだけど。躾ができていない犬(トイレがうまくできない、吠えまくる)を看板犬にしている店はやっぱり足が遠のく。また客側もトイレの躾をした犬だけを連れていくべきだと思う。

その他:東京の方では、ドッグカフェでも「柴犬、日本犬はお断り」(*1)というところがあるときいた。出来れば犬種で差別をしないで躾が出来ていれば、どんな種類の犬でも受け入れて欲しいと思っている。雑種は入りにくい雰囲気とか、日本犬が入ると遠巻きにされる雰囲気とかよーくわかる。ケンの席からさっと席を遠いところに行かれたらとても悲しいし。

犬連れでない人でも、入りたくなるような美味しいご飯に落ち着ける雰囲気の、そんなお店がまた近所にできたらいいなと思っている。

*1:柴犬をはじめとする日本犬は、気が強く喧嘩っ早いと考えている人は多い。誤解ですって。犬種でひとくくりにしないで欲しい。
by himarayasugi2 | 2011-05-21 09:02 |
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