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ヒマラヤスギ雑記

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変らない人

喪中の挨拶の葉書がぱらぱらと届く時期になった。一昨日、夫の学生時代の友人からも喪中を知らせる葉書が届いた。帰宅した夫は差出人の友人とは今年のお正月以来、会っていないと言う。メールも普段からやりとりしないので、電話をしたようだった。「電話したら、海外出張中やったみたいで、折り返し向こうからかけてくれてん。帰国したら1度ゆっくり話したかったって言うから、今度時間つくるねん」と夫が嬉しそうに話す。その友人は、夫にとって大切な人なのだ。「あいつは、学生時代はいまいちついてなかったヤツやってんけど、今は外国語を2カ国語あやつりながら、バリバリやってて、すごい活躍しとるんや、学生時代のあいつしか知らんやつが今のあいつのこと知ったら、びっくりするやろな」と笑いながら言う夫である。

「どんなふうについてなかったん?」「うーん、留年して、好きな女の子は先輩に横取りされて、みたいな感じかなぁ」「ふーん、それでついてないって言われちゃうの?」「うーん、まぁ、ドラマチックにふられて、猛烈に落ち込んでみたいなことが何回かあったから、そういう印象が強いよなぁ」「で、いつから今みたいになったの」「社会人になって、名前の字画をこのままではあかんといって変えたっていうてたような、一画増やしたか、減らしたかどっちかやったみたいや」「で、字画を変えてからどうなったの?」「まず、彼女が出来て、その彼女と結婚して、子供ができて、仕事が順調になって、みたいな感じかなぁ」「それってさ、字画を変えたせいでなくて、奥さんがいい人なんじゃないの」「そうかもねぇ」「でも、あの人、学生時代のついてない感じのころの人柄のままなんじゃない、そんな気がする」「そう!あいつはついてない頃のまんま、全然変わってないんやけど、今は、仕事に家庭に順調なんや、あいつは変わらへんねん」私は、その人の「ついてる男」時代しか知らないのだけど、腰が低くて、面白くて、優しくて、人がいいって感じの人なのだ。何年も前、その人が夫に電話をくれたときに夫が海外に長期出張で不在だったことがあって、そのときもさりげなく1人で留守番している私を気遣ってくれて、面白い話をして笑わせてくれたのだ。なんか、いい人だなと思ったのだ。

私たち夫婦の披露宴のときに友人としてスピーチをしてくれたのだけど、その人は「僕はよく新郎の実家に行っては、ご馳走になったり、泊めてもらったりしていつもいつも入り浸っていました、だから新郎のご両親にはとってもお世話になりました、あのときいつも優しくしてくれてありがとうございました」ってまずは夫の両親の方を向いて笑顔でお礼を言ったことをよく覚えている。夫の母がとても嬉しそうにしていたことも覚えている。夫が昔からその人は全然変らないやつと言っていたけれど、公私ともども順調になってから身につけたのではなくて、あの優しさは運が向いてくる前からこの人がずっと持っていたものなのだ。あの人が変ったのではなくて、変らないあの人の周囲にいいことが集まったのだ。そういう人は、仕事も家庭生活も順調でも「あいつは変った」などと言われずに、「よかったなぁ」ってみんな思うのだ。楽しそうに思い出話をする夫の横顔をみながら確信した。

ドラマ:『専業主婦探偵』を視聴。深田恭子があの夫を一途に想う気持ちがぜーんぜんわからんままにドラマは進行してゆく。あの夫がちっとも魅力的に見えないのは、おそらく演じているフジキなんとかという俳優に起因していると思う。それに比べて桐谷健太が演じる探偵とか、古田新太演じる床屋とかの魅力的なこと。それと派遣先でお掃除の仕事を一緒にしている同僚の女性もいい味だしている。がさつでぶっきらぼうで、でも本当は優しい。今気がついたのだが、私、毎週このドラマの感想は「夫役に魅力がない」と書いている。自分のしつこさに笑う。
by himarayasugi2 | 2011-12-03 08:49 | 雑感 | Comments(0)
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