Y先生の授業の打ち上げに出席する。授業の打ち上げという名目の飲み会である。この時期なので、オフィシャルには「祝シュウロン提出&授業打ち上げ」というテーマらしい。オフィシャルでもなんでもない。Y先生の授業を履修していようがいまいが全く関係なく、飲みたい人が集まったようだった。20人くらいで、他所の大学の先生もいて、ゼミの先生もいてDの人も研究員の人もいて、わいわい、がやがやと大変にぎやかだった。学生御用達のザ・居酒屋の二階の小さな座敷は熱気むんむんタバコの煙もむんむんである。
かんぱーい、と色んなグラスががちゃがちゃと音をたてて宴が始まった。「シュウロン提出に今年はドラマがあったのか」という話で盛り上がる。提出最終日よりも前にシュウロンを提出できたのは、研究室では私とA嬢とY嬢の3人とのこと。ちょっとだけ褒められる。提出受付最終日の1時間前に涙目で大学にダッシュしてきた人も何人かいたとか。そこから製本をするという荒業(居合わせたA嬢はひたすらみんなの製本を手伝っていた)。わがゼミのT君とK君はマジで締め切り5分前に事務室に突入したとか(事務のシャッターが閉まる前にとりあえず部屋に入ることが大事)。研究室のM2は全員無事提出できたようだった。ゼミのT先生は「今年は伝説はなかったねぇ」と残念そうである。去年はすっごい伝説があって、その数年前にもすっごい伝説がシュウロン提出にはあった。数年前のすっごい伝説の主のKさんは、今は研究員である。その後も小さな伝説を積み重ね続けていて、T先生から「ウチの最終兵器」という称号を授けられている。
話が盛り上がっているのは楽しいし、大変結構なのだが、私は1次会が終わったらそこで失礼しようと思っていたのに、11時になってもまだ1軒目の店にいる。もうかれこれ5時間近くも同じ店にいる。もうちょっとみなさんとお話したかったけれども、余力があって楽しいうちにお暇することにした。帰宅するとケンが起きてきてドナルドを咥えて出てきてくれる。早く帰ってくれていた夫が「おい、声が枯れとるで」とからかう。研究室関連の飲み会から帰ってくるといつも声が枯れるのだ。喋りすぎ。でも楽しい。打ち上げ関連の研究室飲み会は、口頭試問も挟みつつあと数回。
飲み会で初めてお会いした他大学のT先生と少しお話する。ちょっとほろ酔いのT先生は、東京と関西の研究者の違いを教えてくれる。なんとなくわかるような、わからんような。ただゼミの先生についてのT先生のコメントはよくわかる。「あなたのゼミのT先生、あの人は素晴らしい研究者というだけじゃなくて、人間が豊かでしょう、幅広くて厚みがあって、あの先生につくのはいいよ、すごくいいよ」って。私もそう思っていた。みんなそう思っている。
口頭試問の勉強、まだやる気が全然おこらない。秋から全然楽しみの本を読んでないので、今から暫くは純粋に読書を楽しみたい。