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ヒマラヤスギ雑記

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納期のある仕事の思い出とか、トトリとか

今書いているロンブンの草稿の締め切りは12月1日中が「望ましい」と5月ごろから言われていた。でも、まぁ、1日は土曜日なので3日の月曜でもいっかーと(あかんで)思っていたのだけれども、そこは元社会人の悲しいサガである。やっぱり夏休みが終わったころから、体内時計(?)が12月1日に草稿を先生に提出することを前提に、逆算して行動するように指令を出してきたのだ。たとえば毎年、どこの研究室でもシュウロンとか卒論提出には伝説がつきものなのだが、そういったロンブン関係の提出にまつわる伝説は全て「もうちょっとで間に合わないところを神技あるいは、奇跡のレベルでなんとか間に合わせた」といった類のものである。やれ事務室にスライディングして間に合ったとか、恐ろしいエピソードには事欠かない。そういうのは元社会人的には恐ろしくて渡りたくても渡れない橋なのだ。

昔やっていた翻訳といった作業においては最も最も重要なのは締め切り(=納期)を守ることである。死んでも守らなくてはいけない、死守である。訳がかなり残念な出来であっても、納期に遅れるくらいならばとりあえず全部訳したものを間に合うように提出することが、全てにおいて優先される。少なくとも私が知っている場所ではそうだった。訳が納期に間に合わなかったためにクライアントが被る損害の方が、残念なレベルの訳を受け取ったときに被る損害よりも、はるかに、はるかに大きいからである(黒を白と訳すような誤訳は論外であるが)。

納期や締め切りのある仕事はみなそうだと思うけれども、納期に間に合わせることが、最低限クリアすべきラインだと思う。翻訳をオンサイトでやっていたときも在宅でやっていたときも、納期から1-2日前の日を自分の締め切りに設定して、そこから逆算して1日の作業量(どれくらいの量を訳すか)を決めるようにしていた。1-2日前倒し設定にするのは、何が起こるかわからないから。不測の事態(パソコンがフリーズした、プリンターが壊れた、ファイルが消えた、インフルエンザで倒れたなど)に備えて予備日としておいておくのだ。時間に余裕があればその間は訳の精度を高めればよいし。私は1度、インフルエンザで倒れて納期ぎりぎりになったことがある。

そういうことを思い出したのは、第一回の草稿提出期限である12月1日中に無事先生にメールで送付できて昨日の夜はちょっと浮かれていたからだ。ロンブンは私の中で半分仕事のように認識されているのだなと感じた。それがいいのか悪いのかはわからないけど。何度か修正も入るだろうし、早めに提出しておいて修正の時間を多くとるほうがよいと思ったから。また追加リサーチがあったらしんどいけど。先生からのフィードバックがちょっと怖い。現時点でまだ返ってこない。

でもまぁ、無事に夕方に提出したのでとりあえず土曜の夜はのんびりする。『実験刑事トトリ』の最終回を視聴する。すっごくよい脚本だった。ネタばれになるからあまり書けないけど(というかトトリって視聴率悪いらしいけど)、今回の事件は、本当は歩けるのに1年の間歩けないふりをして、表向きは車椅子でしか移動できないとされていた人物が、殺人を犯す。トトリはドラマの最後にこの犯人が本当は歩けることを、本人に立たせることで証明し、犯行を認めさせる。その証明の仕方が、とてもよいのだ。殺人の動機を理解できているからこそ、犯人が自ら立って犯行を認める方法に帰結できたのだ。そして犯人は犯行を隠すよりも大切な知りたいことがあって、それを知ることと引き換えに逮捕される。ちょっと感動的で泣きそうになってしまった。ええ話しや。このシリーズ、またやって欲しい。

トトリのよいところは、先入観にとらわれずに現場を見るところである。そしてひとつ、ひとつ、丁寧に疑問点を拾い上げ、解決してゆく。でも決して合理性と効率だけをその過程で求めるのではなくて、説明しきれないものこそ重要であることをわかっている。クールなようで、本当は温かい魅力的な人物である。トトリが持っていたリュック、いいなぁ。あれどこのだろ。なんか、ジーンズに革のカジュアルな(でも高そうな)靴に、ラフな(でも高そうな)コートが似合っていた。私もリュック欲しいよー。なんにでも物欲を刺激されるのがちょっと情けないけど。

今日は寒いなー。
by himarayasugi2 | 2012-12-02 08:46 | 雑感
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