昨日はむちゃくちゃ寒かった。耳とか頬とかが氷のようになるくらいだった。乾燥もしているから、外歩いていて風に吹かれるたびに、ああ、今目じり周辺に碁盤の目のようなチリメン皺が発生したな、とか考え、考え歩いていた。Y嬢は最近いつもマスクをしているのだけど、きけば、「防寒対策です」とのこと。私もそうしようかな。
とても寒かったし、今からもっと寒くなるのは明らかなんだけど、今私が試みているのは「ダウンを我慢」ということである。もう4年目くらいになる長いダウンコートを持っているのだけど、いつまでそれを着ないでおれるか頑張っているのだ。というのも、一度ダウンを着てしまうと、春までずっと着ることになるから。脱げなくなる。確かにダウンは軽くて暖かい。でも、なんかスポーティすぎて、かといってスポーツウェアといった感じでもなくて、中途半端な街着なのだ。ダウンとかゴアテックスとかが格好よく見えるのは、それを必要とする場面に限定されている。スキー場とか冬山とか。そのままで町を歩くと移動中のスキー部員とかワンゲル部員みたいだから、ちょっと街着テイストを加えて、ウエストをしぼったり、ファーをつけたり、ステッチを凝ったり、フリルをつけたりしてはいるけど、うーん、好き好きだと思う。周囲にいる若い女子などはダウンは持っているけど、本当にめったに着てこない。みぞれが降った授業の日とかくらい。昨日も寒かったけど、ゼミの女子たちは誰もダウンを着ていなかった。コートなどはピンクのちょっとエレガントなものとか、トラッドな紺のダッフルとかを着て頑張っている。そしてかわいらしいマフラーとかストールを巻き巻きである。
M嬢に訊いたら「ダウンのシルエットが似合わないからできるだけ着ない」とのことだった。まぁ、ついに周囲の状況に影響されつつある私である。ヒートテックを2枚重ねるとわりと温かいことも発見できたし。ちなみにまだダウンは手にとっていない。着ても連続着用はしないで頑張ってみる。
で、ものすごく寒かった昨日の午後、黒いスーツに肌色ストッキングに黒いパンプスにいかにもお母さんから借りたといった感じのテロンテロンの薄いトレンチコート風のレインコートを羽織り、黒いピカピカの書類カバンを持ち、黒い髪の毛をゴムで後ろにしばった「ザ・シューカツ」みたいな大学生が、駅のホームを歩いてきた。スーツもなにもかもぎこちないから、すぐ学生だとわかる。寒い日に薄着である。マフラーもしていなかったと思う。シューカツも大変だなと思って見ていたら、黒い書類カバンの中からビニールの包みを取り出して、それを豪快に縦に引き裂いてチョコレートロールケーキを手でつかんでむしゃむしゃ食べていた。歩き食いである。ロールケーキは一口大にカットされたものがいくつか入っているようで、次から次へと指をつっこんではクリームたっぷりのケーキを口にほりこんでいた。豪快である。スーツと全然合っていなくて、でもなんか、若くてかわいらしい。
大学に着いたら、寒い寒い屋外の大きな楠の下のベンチに、男子学生が二人、お弁当を食べていた。寒くないのかーい。教室で食べたらいいのに。本人たちはとても楽しそうだった。
追記:ケン散歩のときは、ユニクロの暖かいパンツ、ヒートテック、長袖Tシャツ、ニットのパーカー、ニットベスト、ユニクロの軽いダウンである。頭には毛糸帽で、あと手袋を装着する。マフラーもする。ケンは立ち止まってはクンクンがとても多いので、何度も立ち止まっているうちに風邪ひきそうになるのだ。ケン散歩はいつも重装備である。ここは必ずダウン着用。
追記2:ちなみに寒かった昨日は、ヒートテック2枚、タートル、厚手起毛パーカー、ヒートテックレギンス、ウール靴下、デニムのスカート、ダウンベスト(ベストはいいの)、マフラーぐるぐる巻き、毛糸の帽子、手袋、ななめがけバッグで学校へ行った。帰宅は夕方になったのだけど、正直ちょっと寒かった(脚が)。トイレの鏡にうつった自分の姿を見て、アメリカのおばちゃんみたいに見えたので、このコーディネートもこれが最後である。