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ヒマラヤスギ雑記

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行列とか夢とか本

行列:
日曜日に恵方巻きを買うために寿司屋の前に並んだときのこと。寿司屋の前には道と平行に10組くらいが行列を作っていた。私が最後尾に並んで2-3分ですぐまた人が私の後ろに並ぶといった具合である。寿司は松竹梅(仮)とあって一番よく売れているのは「竹」のようである。「竹」は作り置きがもう尽きかけていて、「竹」を注文した人は店の奥で巻き終わるのを待つこともあるようだった。行列は「竹」購入者が多いということもあってなかなか前へ進まない。店頭で販売している人は1人だから、「竹」であってもなくても結局は並ぶことになる。「竹」がすぐに用意できないとき(店で丁度作っているとき)は、後ろに並んでいる「竹」以外の恵方巻き(その場ですぐに買える「松」か「梅」)を購入する人が先に会計をすませ、列は少しずつ前に進んでいた。

5分くらい並んでいたら、中年の女性がやってきて「これ、みんな竹の恵方巻きで並んでいるんでしょ、私は梅のお寿司でいいから、並ばなくてもいいわよね」と行列の人と店の人に向かって宣言して、「梅、3本」と言って梅の恵方巻きを3本買って消えていった。微妙な空気が行列に流れた。行列している人全員が「竹」の恵方巻きを待っているのではなく、「竹」を待つようだったら「後ろの人どーぞ」って声をかけるようになっていたのだけど。列には「松」とか「梅」の恵方巻きを買う人も当然並んでいた。応対する人は一人だけなので、応対にも並んでいたのだ。あの女性の言い分は合理的というのだろうか。いまひとつ馴染めない思考である。どこに違和感を覚えるのか正確に説明できない。間違っていないけど、正しくもない考え方だと思う。この場では彼女に時間のロスはなかったけれども、他で何かを日常的に失っていそう。PTAとか町内会とかに一人はいるタイプ。

月曜日の明け方の悪夢:
私はどこかの公園を見ていて、視線の高さは地面から1メートルくらいで、それより上は見えないのだ。しばらくすると、黒いトレンチコートに黒い手袋に黒いパンツに黒い靴をはいた性別不詳の人が(顔が見えないのだ)、白地に袖が赤で首が水色のリブ編みがはいったセーターに、紺色のタイツをはいた見知らぬ男の子の手を引いて歩いている。男の子はおかっぱ頭で、年齢は2つか3つくらい?ほっぺたが赤い。私の前を通り過ぎようとした瞬間に、それがケンだとわかって、大声で「その人についていったらだめ」と叫んだところで目が覚めた。夫が「また悪夢?」と眠そうな声で訊ねる。嫌な夢だ。なんもありませんように。ここで書いてしまうことで不安を打ち消す。

本:
ドラマ『ビブリア古書堂の事件手帖』を今週も視聴する。宮沢賢治の書き込みのある世界に1冊しかない貴重な本の盗難騒動であった。窃盗の真犯人の言い分は、「その本の価値がわかっているのは私だけだから、私こそが本を手にするにふさわしい」であった。でも本の正当な持ち主(その本の価値がわかっていない少年)は、借りて読んだ本の内容にあるとき励まされ、前を向いて行けるようになったからその本は特別な本だという。ここまでの古書になると、単なるコンテンツの範囲を越えているし、ミュージアムピースとしての側面も無視できない。ドラマでは元の持ち主が少年に遺すと生前決めていたので最後は少年のものになる。なかなか面白かった。それにだんだんゴーリキさんがかわいく見えてくるし。

余談なのだけど、知人で小説を書いている人が(今はおそらく開店休業状態)、「一人、好きな作家をあげるとしたら宮沢賢治。一人、好きな作曲家をあげるとしたらベートーベン」と話していたことを思い出した。
by himarayasugi2 | 2013-02-05 08:50 | 雑感 | Comments(0)
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