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ヒマラヤスギ雑記

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会ったこともない人の消息

ずーっと住宅やインテリアに興味を持っている。今の家を建てる数年前には、かなり知識も蓄積されていて、作品や作風で建築家がわかるときもあるほどだった。情報源は、ネットや雑誌である。家を建てる前から気に入った建築家のサイトは定期的にアクセスしていて、今もたまに見ている。そのうちの一人である東京の建築家は、いわゆる、大御所建築家ではないのだけど、意匠が気がきいていて、さりげなくて、また、使い勝手のよい収納やキッチンを暮し手の視点から設計される人である。地に足のついたセンスのよい建築家といった印象を持っている。

その人のリノベーション物件の中に、都内東部の古いマンション改装がある。小さな古いマンションが、彼のセンスにより、ミニマルでシックな部屋に変身していた。狭いマンションではあるが、もともとの眺めが抜群によくて、ニューヨークの若いアーティストとかが暮らしていそうな、お洒落な空気感が魅力的な部屋になっていた。住宅業界で働く女性の一人暮らしの住居である。ときどき住宅雑誌に掲載されていた。

最近は、以前みたいには住宅関連、不動産関連のサイトを熱心に見ることは減ったのだが、先日、ふと思い出して、よく見ていたサイトのひとつにアクセスしたら、そのリノベーションした小さなマンションが、賃貸に出されていることを知った。一人暮らしの女性は、海外にでも行ったのだろうか。急に興味がわいてきて、その物件の前の住人である一人暮らしの女性の名前(彼女は、自身の部屋のリノベーションについて本名でネットで記録していた、また彼女は住宅業界で活躍されていた人なのだ)から検索をしてみると、ある事実にたどり着いた。その小さな部屋の住人は数年前に結婚して、東京から神戸に移っていたのだ。で、神戸で独立してオフィスを構えたとある。へー、神戸のどこだろうと、そのオフィスのサイトにアクセスしてみた。オフィスはなんと、我が家から徒歩で(迷わなければ)25分くらいのところにあることがわかった。ブログを見たら、地元の名前もよく出てくるので、自宅兼オフィスのようである。偶然だけど、えらい近所やん。びっくり。といっても、知らない人だけど。

おー、なんだか、全然知らない人だけど、古い知り合いの消息を知ったような感じ。妙に感慨深い。ネットって、そういうヴァーチャルな知り合いを生み出しているよなぁと思う。芸能人とかでなくても、一般の人でも誰かにとっての「一方的に」知っている人になるのがネットだなと思う。記録は消さない限り、半永久的に残るし。
by himarayasugi2 | 2014-03-12 08:52 | 雑感 | Comments(0)
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