夫の実家は、お好み焼きへのこだわりが強い。どれくらい強いかというと、夫の母は、鉄工所に勤める知り合いに頼んで昔、厚さ1センチはあるお好み焼き専用の鉄板を特注したくらい。その「特注鉄板」は、今は夫の姉に譲られていて、私は、夫の母のレシピも夫の姉のレシピも特注鉄板で馳走になったことがある。鉄板に拘るだけあって、やっぱりとても美味しい。
そういう環境で育った夫も、お好み焼きへのこだわりは強く、我が家ではお好み焼きをするときは、全て夫が取り仕切るのだ。
昨日の午前中は、2人で草屋根の手入れを久しぶりにした。雑草を抜き、袋に詰め、芝刈り機を走らせて、2人とも2時間水泳をしたような疲労感に全身包まれて、ばててしまった。夫は昼食を食べてから、「今日はお好み焼きにする!」と宣言して買い物に行った。
夕食のお好み焼きは、荻窪時代に夫が通ったフランス料理教室で習ったオムレツから発想を得たもので、小麦粉を一切使わず、卵白を泡立てたメレンゲと山芋をすりおろしたものだけで生地を作るものとなった。夫は、一応ネットで調べたら、夫と同じことをトライした人がかなり多くいたことに励まされたようである。以下、卵白山芋お好み焼き(お好み焼き・ア・ラ・ネージュ?)の様子。
生地:メレンゲと山芋のすりおろしとキャベツをさっくり混ぜたもの。これをホットプレートへ。写真にあまり映っていないけど、キャベツの量も半端なく多い。
(見た目、まるでケーキの生地である。)
メレンゲを潰さないように、さくっとホットプレートの上に置く。あまり大きくするとひっくり返すのが難しくなりそうだったので、これくらいで。
(干しエビをまず載せたが、次から生地に最初から干しエビを混ぜ込むようにした。あと、生地に食塩無添加の顆粒昆布出汁も混ぜ込んだ。)
豚肉と卵黄を乗っける。
ひっくり返すと、
お、なかなかいい感じである。横からみると、こんな感じ。結構厚みがある。
それをまたひっくり返すと、こんな感じ。卵の黄身が潰れている。ちょっと見た目はあれですが、
ソース(長田のお好み焼きソース)、鰹節、青海苔をかけて、出来上がり。お好みでマヨネーズを。
生地はフワフワで、サクサクだった。小麦粉を一切使っていないから、食感は、お好み焼きっぽいスフレみたいな感じだけど、味はお好み焼きである。キャベツもたっぷり入っているし。ただ、メレンゲは、時間とともにぺしゃんこになるので、手早く焼く必要がある。2人とも3.5枚づつ食べたのだけど、3枚目は、かなりメレンゲがしぼんでいた。味は、変わらず。ただ、食感が、お好み焼きともんじゃの間の、ややお好み焼き寄りみたいになっていた。フワフワサクサクは2枚目までである。ずっとフワフワサクサクのお好み焼きを作ろうと思ったら、「焼くたびにメレンゲをその都度泡立てたら多分いいんやと思うけど、めっちゃしんどいから現実的ではないわな」とのこと。なかなか美味しかったっす。