人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

ヒマラヤスギ雑記

cedar2.exblog.jp

はじめてのお使い状態:ワイン

夫はバレンタインには、チョコでなくてお酒が欲しいと毎年言う。今年は、店を指定してそこのワインが欲しいということだったので、行ってきた。夫が店を指定したのは、以前そこで勧められていただいたワインが美味しかったから。男性が1人でやっていて、こだわりのあるお店なのだ。しかし、お酒があまり飲めない私にとったら、こだわりのあるワインショップほど敷居の高い場所はない。店主とちゃんと話せるだろうか。全然ワインのことを知らないし。お店はとてもお洒落な感じだし、不安だ。夫からは、赤であんまり重くないものがいいとだけ言われたので、それを忘れないようにする。

お店には誰もお客はおらず、店主は、静まり返った店の奥にひっそりと座っていた。苦手な状況。店主に恐る恐る声をかけ、夫のバレンタインのギフトにワインを探しているけど、よくわからないからお勧めを教えて欲しいと、一気に言う。店主は、背の高い30代くらいの男性だった。ハキハキとした人で、予算と「赤であんまり重くないものを」、ということを伝えたら、笑顔で「まかせてください」だって。よかった、明るい人だった。店主は、「ご主人は、どんな音楽がお好きですか?こだわりの強い人ですか?新しいものが好きなタイプですか?」と訊ねてくる。なにがどうワインに関係するのかわからないけど、「ジャズとビートルズが好きで、そんなにこだわりはなくて、で、新しいものは好き」と答えたら、「なるほど、なるほど」と言いながら、店内を優雅に歩き回る。腕を組んで棚を見つめて1本選び、振り返った棚からも1本選び、といった具合に4本をカウンターに並べる。

「4本選びましたけど、左から右に行くにつれて、スタンダードから新しいタイプと並べました」順番にどんなワインか、どんな料理に合うか、ワインの基本情報(年、生産地、ブドウの種類)も併せて分かり易く説明してくれる。その情報密度の高さに、ノートを取りたくなった。まさに授業!その人によると、こだわりが強くて保守的な(=新しいものにそんなに興味がない)人には、スタンダードなど真ん中のワインを勧めるらしい。選んでもらった4本は、1)スタンダードど真ん中(ローストビーフ、ステーキ向き)、2)無名のスタンダードだけどお勧めで流通量が少なく希少(こちらもローストビーフ、すき焼、ステーキ向き)、3)パンに例えたら天然酵母パンのようなちょっとこだわりのパンみたいなワインで、天然酵母パン特有の酸味のようなクセを肯定的にとらえる人向き、4)かなりマニアなビオワイン、であった。結局、豚の角煮とか、ポークとか、鴨によく合う3)のワインにした。なんか、ここのお店は面白い。

店主によると、このお店はほぼニューヨークやフランスの街角にあるワインショップと品ぞろえは同じだという。いろいろ取り揃えているのだ。日本の百貨店は、スタンダードど真ん中のワインがほとんどらしい。店主によると、ルイ・ヴィトンとかエルメスにあたるのが、ボルドーとかブルゴーニュなんだそうで、百貨店では多いとか。ただ、ファッションがブランド志向から、純粋に着心地とか素材志向にシフトしてきているのと同様に、ワインもブランド志向だけじゃなくなってきているそう。店主が選んだ4本のワインのうち、2本はビオワインで、私が選んだのは、ローヌのビオワインであった。私は、百貨店ブランドよりはセレクトショップで洋服を買うことがほとんどだから、このお店の考え方みたいなのは理解できた(ような気がする)。店主のアドバイスとして、夜になったら冷房が切れる店のワインは、セラーに入っているもの(高いワインということね)以外は、避けたほうがいいでしょうとのこと。ワインショップとお花屋さんは似ているのかも。お花屋さんも夏は1日中ずっと冷房が入っているし、冬は暖房が入っていないし。

最近、ちょっと飲めるようになったのだ。このローヌのワインも鴨鍋で飲みたい。 


*店主によると、今週はバレンタインのワインを買い求める人が多いとのこと。そうかー。
by himarayasugi2 | 2016-02-12 15:58 | モノ | Comments(0)
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

<< 年をとるのも悪くないわー 最近のメモ >>