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ヒマラヤスギ雑記

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夫の母の話

夫の実家は同じ市内にあって、片道1時間以内で行くことができる。といっても、夫の父と母(要するに舅と姑)に会うのは特別な冠婚葬祭がなければ、私の場合は年に3-4回である。夫は車でさっと行って顔だけ見せることもあって、もっと頻繁に会っている。新年二日目の昨日、夫の姉の家(夫実家から至近距離)に集まって恒例の新年会があった。夫は夜に学生時代の友人が久しぶりに集まるということで、私と夫は新年会も半ばで失礼したのだが、そのときに夫の母が「はい、おみやげ」と言ってタッパにぎゅうぎゅうに詰めた黒豆を持たせてくれた。夫の母の煮る黒豆は皺ひとつなく、艶々で柔らかく、ふっくらとして、とても美味しいのだ。イカナゴも毎年炊くのだが、それもデパートの地下食のイカナゴなど足元にも及ばないほど美味しくて、それをもらうと、春が来たなぁといつも思う。
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(昨日いただいた黒豆。撮影後にあっという間におなかの中へ。まだまだあるのだ。楽しみ。)

夫の母は74歳か75歳らしいのだが、とても元気である。ママさんだったころは、区のママさんバレーで活躍し、選手をセミリタイヤしてからはその区のママさんバレーの理事を長くやっていた。なので、テレビでバレーの試合が中継されると、かじりついて観戦する。現在は、地域の卓球の集まりに顔を出し、カラオケを習い、近所のスポーツクラブでヒップホップを習い、サウナに入り、高齢者のための体育の集まりで、リズム体操と社交ダンスのクラスに出席し、それ以外の日は市から借りている家庭菜園の手入れをしに、バイクで山を上って行く、といった感じで一週間が「飛ぶように」過ぎて行くらしい。そして「昼間のスポーツクラブは年寄りばっかりで、つまらんわ」と愚痴る。彼女はデイタイム会員なので、昼間しか行けないのだが、最近のスポーツクラブの昼間は60代以上の方が大半らしく、ヒップホップ教室といってもあまりヒップでもないらしい。
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(去年もらった家庭菜園で収穫した冬野菜。野菜はよくもらう。夫の母は、緑の指を持っている。)

彼女の発言権は家族の中でも絶大で、彼女の決断は最終決断であり、ひっくり返すことがどうやら出来ないらしい。けれども、私は結婚して18年たつのだが、彼女の決断で不利益を被ることはあまりなく(全然ないってこともない)、大抵フェアな裁定をすると感じている。私はスポーツクラブにも社交ダンスにもお付き合いは出来ないし、まぁ、特に普段から連絡を密に取り合っているわけではないのだが、たまに会ってもなんとなく話は繋がっているようだ。私は、彼女のように手作り派でもないし、ガーデニングも全然ダメなのだが、かえってどの領域でも張り合うことがないから気が楽なのかもしれない。彼女の性格はわりに天然で、マグナムライトをマクドナルドと言って注文し、アナログはアナグロ、「ヒマワリみたいな名前の外人さんやった」と言ったらコスモスさんだったとか、楽しい言い間違いが多い。

昨日の新年会の席上で、夫の姉と妹が「お母さんがな、こないだあんたら2人(私と夫のこと)にミシェルのお店に連れて行ってもろてんよー、美味しかってんよー、って嬉しそうにずっと自慢しとったで」と教えてくれた。「ミシェル?」と聞き返すと、「そうやろ、最初なんのことかわからんかってんけど、ミシェル、ミシェルやん、あんたら知らんのかい、ってお母さんが言うし、なんやろうと暫く考えたら、ミシュランに出てたお店に連れて行ってもらった、って言いたかったみたいやで」と夫の妹が笑って説明してくれた。年末に行った山荷葉のことを、そんな風に喜んでくれていたなんて、ちょっと嬉しい。ミシェルって、適当に覚えるにもほどがあるのだが、ミシュランよりもミシェルの方が可愛いし、よしとする。
by himarayasugi2 | 2011-01-03 10:16 | 雑感 | Comments(0)
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