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ヒマラヤスギ雑記

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コッテコテ

昨日は研究室大規模春の飲み会があった。いつものように1次会が終わった時点で午後10時を回っていた。盛り上がりすぎだ。声がまた枯れてしまった。さすがに翌日(つまり本日)もゼミの外部演習があるので、2次会は失礼して帰宅。ほとんどの女子は帰宅していた。あの時間から2次会に行った人達(先生も含む)は、無事に電車で帰れたのだろうか(多分、帰れていないはず)。

私は東京、横浜在住時代は、片道2時間くらいまでの場所であれば、仕事も週末のレジャーでも通常の行動半径内だったけれども、神戸に帰ってきてからは、それが片道1時間になってしまった。昔から、神戸と阪神間でほぼ全ての用事が(仕事も勉強も)完結していた。友人関係もそうだったし、夫も神戸出身者だったし。だから私はこの年齢のわりに大阪のことを知らない。大阪はキタ止まりであった。

ところが、今回の研究室大規模春の飲み会ではある先生たっての希望で、私には一生縁がないであろう場所のど真ん中にあるお店でやることになった。場所が場所だけに女子の単独行動は厳禁だったので、キタの某所で待ち合わせをして行くことになった。早めに待ち合わせをして、先生の案内でディープな大阪を巡ってから、最終的に春の大規模飲み会の会場に行った。

場所については、一部検索避けのためにカタカナと伏せ字表記とする。

キタの某所に集合して環状線で天王寺へ移動する。天王寺で降りるのは初めてである。まずはあべのハルカスを下から見上げる。300メートルあるらしい。周囲に低い建物しかないので異様に高く見える。異質。そこからうねうねと先生の案内で歩きまわるのだが、方向音痴の私は、なにをどう歩いたのかさっぱりわからない。説明を挟んでもらいながら、1時間ちょっと歩いたと思う。たぶん、じゃんじゃん横丁は歩いたような。以下、時系列に写真を貼りつける。
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(とにかく歩くスピードが速くて、写真が撮れない。これはじゃんじゃん横丁?)
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(ゲームが1回50円というのに驚いて撮影。T君が「この界隈は僕が高校のときから50円やった」と説明してくれる。ちなみにT君はテンノージ高校卒。)
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(よくわかんないけど街並み。途中、ドテ焼きと串かつの店が無数にある。あと、半屋外で店内の壁中に柱時計と扇風機がかけられてあるおでん屋さんがあって、まるでドラマのセットみたいだった。写真を撮ろうと思ったのだけど、すぐ目の前の横断歩道が青に変わったため、断念。歩くの早過ぎ。)
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(「づぼら屋」とその向こうに通天閣が見える。通天閣を生でみたのは初めて、というかこの界隈を歩くの初めて。)
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(この界隈は、ビリケンさんだらけだった。先生の説明もずーっとすごく面白かった。)
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(どこかの店の裏口にある立水栓なんだけど、白地に黒のペンキで水玉にしてあるのがかわいくてパチリ。みんなに「何とってるんですか」と訊かれまくり。)
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(飲み会会場である、大正時代のユーカク。有名店らしい。)
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(内部の待合。)
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(坪庭?建物内部に橋がかかっていたりする。)

本日の飲み会のある店に到着である。この店は大阪市西成区にある(どうやら日本最大の)アカセン、ユーカク地帯であるト●タシンチ内にある。建物は大正中期のユーカクをそのまま飲食店に使っているもので、歴史建造物としては価値があるらしいのだけど、座敷のふすまとか、破れてぼっろぼろであった。店内と店外観の写真撮影はOKなのだが、この店があるト●タシンチ内は写真撮影は絶対にだめだと最初に先生から言われる。店に着くまでの間、現代のユーカクの前を何軒も歩いてゆく。間口の狭い同じような一軒家がずらっとならび、2階は営業場所で、1階は玄関の引き戸を開放して、玄関から通りに向かってお姉さんがにっこりとほほ笑んでいる。顔見せ?だろうか。横には必ず、年配の女性がいる。おそらく交渉役だと思う。研究員のIさんは、きっとネオンでぎらぎらの風俗街だろうと思っていたのだが、実際にここにきて、その静けさと女性にだけ異様な明るさの照明があたっている幻想的な風景に驚いたと話していた。いつの時代に来たのかといった感じである。街には一切のBGMも流れていないし、客引きをする黒服の男性もいないし、ただ、煌煌と照らされた玄関に、着飾った女性が座って誘うように笑うだけなのだ。女性はチアリーダーの恰好や、お姫様の恰好をして、造花のアレンジメントの前に座って通りを向いて、ニッコリほほ笑んでアピールする。おそらく男性はお店を何軒もまわって品定めをするのだろう。通りを歩いているのは、女性を買う男性だけなのだ。

ちょっと前までは女性だけで歩いていたら、「冷やかしか」と店内から水をかけられたりしたらしい。Iさんのお兄さんも私の夫も「絶対に先生たちと離れないで団体行動をするように」と結構しつこく言っていた。それはわかる。あきらかに店内の女性以外の女性は、この街では異質で、招かれざる客なのだ。男性も女性も街の写真撮影などは厳禁である。観光地ではないのだ。

飲み会の場所である店については、飲食店として書くべき感想は何もない。大正時代のユーカクってこういう場所だったんだなぁと、破れたふすまを見ながら、みんなでお喋りをする。お座敷を4部屋ほどぶち抜いての大宴会であった。

このエリアは驚いたことに、普通のきれいなマンションとかのある住宅街の目と鼻の先にある。しかし、見えない結界みたいなのがあるようで、帰りにハルカスが見えるところに出たとき、空気が変わった。

社会見学をした1日。飲み会はいつもながら楽しい。今日はこれからゼミ。
by himarayasugi2 | 2013-05-02 09:48 | 雑感 | Comments(0)
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