昨日は、さわさんにお付き合いいただいて落ちついたところでランチを食べて、美術館に行って、お喋りをする、という優雅な1日を過ごした。どんどん夏休みである。もう、すっかり学期中のあわただしかったことなど忘れておる。もどるのだろうか。時間かかりそ。
ランチは私がだいぶ前に行ったことのある小さなお店にした。最初にさわさんと決めた日程がそのお店の定休日だったので、定休日じゃない日に予定を変更してから、私がその店に予約の電話をかけたらなんとその日から夏休みという。急に「もう、こうなったら日程を変えてでも、なにしても、どうしてもこの店でランチじゃー」となって、もう一度さわさんとリスケして、やっとその店に予約をいれたのだ。勝手に振りまわされた気分になってさわさんを振りまわしている私である。
ランチは前菜、スープ、メイン、デザート、パン・珈琲・紅茶をいただけるコースにする。メインは5-6種類から選べるのだが、2種類以外は全て+料金がかかる。今回は、さわさんは本日のお魚にして、私は本日のお肉料理にする。以下、食べたもの。
(前菜:ビーツと夏野菜をゼリーで固めたもの。これってテリーヌというのだろうか。すごく美しい一皿で、テリーヌもあっさり爽やかで美味しかった。)
(有機野菜の冷たいスープ。カボチャの黄色の上に紫芋できれいな模様が描かれているスープ。味が濃くなくてさっぱりしていてこれも美味しかった。)
(メインの肉料理。豚肉をたぶん、たたいてミンチ状にしたものを、豚の網油で包んで焼いたもの。ハンバーグみたいな外観。すっごくジューシーで、でもさっぱりとしていて、中にプチトマトとバジルが入っている。ソースも粒マスタードとあと、なんか忘れたけど、もちっとした穀類みたいなものを合わせて、酸味を利かせたものがかかっていて、これは美味しかった。付け合わせの野菜も、塩控えめにしていて、全体的にとてもさっぱり、ジューシー。さわさんのメインは、真鯛のローストのトマトソースだった。こちらも美味しそう。)
(デザート。パンデピスとグランマニエのアイスクリームと、パンデピスの後ろには黒豆のムースが入っている。甘すぎず、さっぱり目。)平日のお昼だったけど、満席になった。女性だけのグループが楽しそうに食べていた。席数は少なめ。
以前よりもお店の感じもにぎわっていて、活気があった。客層も30代以上の落ちついた人ばかりである。予約なしでもふらっと入った方が二組いらして、一人がリタイア世代の男性で、この方はお友達と食事する場所の下見にこられたようだった。食後にお店の人と話していたので、気に入って予約を入れられるのかもしれない。もう一人が70代とおぼしき上品なご婦人で、一人でふらっとランチに立ち寄ったみたい。カフェのランチとかは入れるけど、こういうフレンチレストランのランチに一人で入って様になるなんて、かっこいい。外国のマダムのようであった。
その後、美術館に移動する。兵庫県立美術館で開催されている、『奇跡のクラークコレクション ルノワールとフランス絵画の傑作』展に行く。クラークさんはルノワールがお好きだったようで、かなりの数を所有されているらしい。ルノワール以外の印象派の画家とか、印象派寄りだけど印象派ではなかった画家とか(ルノワールも途中で印象派から抜ける)の作品も多く展示されていた。印象派の作品は色がきれいなので、表面的な観賞で私は終わってしまいがちなのだが、モネのルーアンの大聖堂を時間ごとの光の変化を描いた作品などは(今回の展示にはない)、深いものを感じる。印象派ではなかったけど、マネはこの時代の画家の中では一番好きだし。で、ルノアールなんだけど、意外とよかった。昔、デッサン教室の仲間と先生とで日本橋のブリジストン美術館であったルノワール展に行ったのだけど、そのときに先生がルノワールの良さはデッサンをがっつりやるようになってよくわかったと説明されていた。ルノワール、ふんわり、ほんわかした色彩ばかり注目されるのだけど、先生によるとデッサンがすごくうまいとのこと。どの作品の人物を見ても、不自然な箇所が少しもないのだ。それって、すごいこと。手などは不自然だとすぐ気付くものだけど、手も表情も体のパーツの比率もすべて自然ですんなりと目にはいる。マリー・テレーズやったっけ、そういう女の子を描いた作品が今回展示されていた。オレンジをアクセントに散らしていて、それがマリー・テレーズがどういう人かを表すのにも効果的で、こういう風に描いてもらえるなんて素敵なことだと見入る。
ただ、ルノワール展と銘打っているにもかかわらず、最後の絵がロートレックやけど。
美術館後は灘駅構内のカフェで、お喋りしまくり。体やら顔やら髪のお手入れやら、老後のあれこれやら、私の学生生活の愚痴をきいてもらったりとか。リフレッシュできた!
昨日もそうだけど、涼しい。湿度計も50%前半のまま。さわやかで、エアコンを全くつけなくても過ごせている。今、扇風機が回っているだけ。このまま秋になって欲しい。
お店:
http://r.goope.jp/la-cheminee-kobe/top