夫は今年52歳になる。先日、あるサイトで戦後間もないころの日本女性の平均寿命は54歳だったということを知ったのだけど、となると、男性だったら夫の年齢くらいで人生を終えることも多かったということになる。当時の人は50過ぎたらなにがしか体の不調を自覚しつつ、お迎えが来るまでの間、身辺を整理する、というのが一般的だったのか。50過ぎてから何かを習うとか、新しい人付き合いが始まるとか、そういうこととは無縁だったのだろうか。
こないだの土曜日、夫は月に2度、隔週で行っているジャズギター教室へ行った。ギターに加えてジャズピアノにも去年からまた隔週で習いに行き始めた。ギターは、もう何年も同じ先生に見てもらっている。そこで30分レッスンを受け、先生とその前(もしくは次の)生徒さんも交えて少し音楽談義とかグルメ談義をしていたようである。夫はそのレッスンもそのお喋り時間もとても楽しいみたい。先生はアラフォー男性で、そのとき一緒にお喋りしていた生徒さんは44-45くらいのIさんという男性である。先生とIさんと夫は、教室を通じてからの付き合いで、FBでも友達になったりして、仲が良い。新年会のセッションも一緒にやったし、今度はまた別のセッションに参加するとか。夫はIさんに美味しいお店も教えてもらったと機嫌がよい。
その後夫は、地元に戻り、行きつけのコーヒー豆の店(*1)に立ち寄った。そこの店主は昔、プロのミュージシャンのバックバンドをされていたこともあって、今でも音楽が大好きな50代アラカンの男性である。所有CDは1万枚とか。何度かコーヒー豆を買いに行くうちに夫はその店主と仲よくなって、行くと時間のあるときは店主が淹れてくれたコーヒーを飲みながら、音楽談義などをするようで、そういうときはなかなか帰ってこない。お使い途中に寄り道をする小学生のようである。店主とはFBでもお友達になって、店主が紹介するCDをチェックしている日々。先日店主おすすめCDを購入して、それを店主に報告したら、またまた盛り上がったらしい。コーヒー豆で知り合って、音楽で仲よくなった例である。
夫は10年前に関西に戻ってから参加したおぢさんバンドに加えて、50歳を過ぎてからも、音楽友達を増やしている。なんか羨ましい。夫には夫の世界があって、その世界での時間はどんどん充実していっている。私にも私の世界があるんだけど、結構、独りで完結するような世界である。研究は独りでやるものだし。友達と会って話したり、研究室で先生や院生と話すのは楽しいけど、自分以外の誰かと何かを一緒に打ち込むということが、最近本当にない。十分楽しいし、ぜいたくな悩みかもしれないけど、楽器ができない私から見ると、一緒に演奏して盛り上がるっていうのが、楽しそうなのだ。水彩、またやろかなぁ。
日曜の夜は、久しぶりに鉄板でお好み焼きを夫が焼いてくれた。長芋をすりおろしたものをたっぷり混ぜて、キャベツもたっぷり。とっても美味しかった。
*1:この店は、卸専門で、特に看板も出していなくて、住宅街にひっそりとあるから、勝手に秘密コーヒーと呼んでいる。知っている人しか来ない店。コーヒー豆も安くて美味しいのだ。Nちゃんに教えてもらった。Nちゃんは、ご近所さんなんだけど、美味しいお店とか、評判のいいお医者さんとかについては、すっごいよく知っていて、いつも教えてもらっている。