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ヒマラヤスギ雑記

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19歳と41歳

毎年2月はこれといったイベントがない。今年の2月はオリンピックがあるけど、リアルタイムでの観戦は一部の種目だけだから、思ったほど生活におけるオリンピックの存在感は強くない。なんとなく天気予報とオリンピックのニュースが同じ位置づけになりかけていたところで、昨夜、オリンピック関連で興味深い番組をちらっと視聴した。以下、ちょこっと感想など。

昨夜は、NHKの羽生選手特集を途中から途中まで視聴した。まだオリンピック開催中だというのに、タイトルは「金メダルへの道」と、なにをそんなに急いで特番を作っているのかと思う。今、旬だからか。羽生選手って19歳とは思えないような(こう書いてもいいのかな)、大人びたそつのないコメントをする。そして、わりと饒舌で、長いコメントでもセンテンスが崩れない。演技はいつも情熱的で、私の目には特にフリーではいつも、「俺はリンクの上で燃え尽きて灰になるぜ!」みたいに映るのだけど、話は冷静で客観的で論理的だった。番組で紹介されていた練習ノートがまさにそう。几帳面な字で、上手く跳べたジャンプ、失敗したジャンプ、あんまり好きでなかったジャンプを赤、青、緑のサインペンで色分けして、気づいたことなどを書きこんでいた。それを練習の合間に目を通しているらしい。

個人的に感じたのは、チャン選手は、途中から羽生選手の目標というか標的になっていたと思う。番組は、フリーのプログラム構成比較を行っていたが、チャン選手を意識して考え抜いているように見えた。それも、ただ勝ちたい!という青臭くて熱いだけの情熱ではなく、どうやったら勝てるか、どうやったらスコアを上げられるかを冷静に分析して、そのために何をやるべきかも、自分で導き出している。対象を研究し、戦略を策定し、実施し、成功する。羽生選手は、状況を感覚的に理解し、それを論理的にアウトプットできるのだと思う。

こういう特番、町田選手のも作って欲しかった。彼だって、1年でものすごく成長したと思う。

そのままNHKをつけっぱなしにしていたら、レジェンド葛西のミニ特集があった。彼のバンクーバーまでの個人の成績は、ラージヒルではウィキによると、26位(アルベールビル)、14位(リレハンメル)、長野は怪我で外される、41位(ソルトレイク)、12位(トリノ)、8位(バンクーバー)で、今回のソチで2位の銀メダルである。なんという、右肩上がり!私が選手だったら、37歳で迎えたバンクーバーで8位になったところで、「ま、前回よりも順位上がったから、いっか」って満足しそうなんだけど(この仮定自体が、無意味なのはわかっている)、葛西選手は、満足せずにさらに上を目指してそしてメダルを獲った。インタビューで葛西選手は「あきらめが悪いから」「悔しさがモチベーション」と笑っていたけれども、あきらめない限り、チャンスはある。それにそこまで努力してきたから、悔しいと感じることができる。結果はもちろんだけれど、あきらめずに努力し続けてきた年月こそに価値があると思う。アスリートの魅力には、そういう努力の密度、濃度も含まれる。葛西選手の特番もやるだろうか。この4年間、何を思って、何をしてきたのか、訊いてみたい。40代から盛り上がる人生っていい!

そして今、テレビで団体でも銅メダルを獲得と報じられていた。よかった。おめでとうございます。

そしてそして、ソチで最も気になる競技が今週後半に……。心臓がもたない。
by himarayasugi2 | 2014-02-18 08:51 | スポーツなど | Comments(0)
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