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ヒマラヤスギ雑記

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繁盛するカフェ

連休らしいことをせずに連休が終わってしまっていたので、面白くない。だから、水曜は、休みをとっていた夫を連れて、お昼は外で食べることにしたのだった。もう何年も行っていなかったお店にしようかとネットで調べたら、定休日だった。仕方がないから、一人では行きづらい、「お休みの日っぽい」カフェのランチに行ってみる。

お店は駅から歩く不便な場所にあるし、駐車場もないけど、大繁盛である。しかも99%が30代後半位から70代位の女性で、残り1%が、夫である。金曜の夜のオヤヂが集う居酒屋とはまた異なる種類の喧噪に夫は本当にびっくりしていた。祭りである。平日の昼間の女性の集まりの迫力というのを夫は知らないのだ。どのテーブルも話が盛り上がっていて、仮に酔っ払いが大声を店の真ん中で出しても、周りの喧騒に吸収されてしまう感じ。後から夫が言うには、スタバとかとは全く種が違うにぎやかさだと言う。スタバは1人客が多いし、みんなネットやったり本読んだり勉強したりと静かだもの。このカフェは、基本喋るためのカフェだから。ここにわざわざ本を読みに来る人なんていない。

幸いにも店の隅っこの2席だけ空いていたので、そこに座ってランチをいただいた。味はまずまず。女性ってすごいパワフルだと思う。アルコールがなくてもあれだけ喋れるし、ストレスも発散できているようだし。平日のカフェに男性ばかり集まっても、ここまで盛り上がらないと思う。

ちょっと高めの価格設定から推測されるに、このカフェのメインターゲットは、30代後半から70代の女性である。この価格設定だと、学生をはじめとする若い人が気軽にお茶する感じではない。そして、営業時間から考えると、主に平日の昼間に自由にカフェに出入りできる人の来店を期待していて、そのほとんどは主婦かなとと思う。私の70代前半の母もここのカフェを気に入っていて、予約を入れて学生時代の友達と4-5時間喋り倒すという荒業を繰り返している。母の年代にもなると、なかなかお店の新規開拓というのは勇気がいるものなのだ。だから、一度気に入ると、ずーっとそこばっかりとなる。そこがおそらく店の狙いなのだ。シニアの世代の人が何度も来てくれて、ちょい高めの値段を気前よく払って楽しく喋ってくれるっていうのがいいんだろう。

本格的なお紅茶を出すのがお店のアピールなんだけど、白いテーブルクロスに銀食器みたいなんでなくて、手作り風のティーコゼーに、あまり高そうでもないややダサめのポットだったりする。でも、ポットにたっぷりお紅茶が入っているから、これも長居しやすいポイントだと思う。気負いすぎていなくて、適度にゆるくてそこが緊張させないのだ。でも、ある程度年齢がいった方が満足できる内装、味、のレベルは維持されている。お店が広くて、店員との距離もあるので、話の内容を気にせず喋りやすい。それに追い出す感じもないし。店員も落ち着いた女性だし、出すお料理も「料理上手の奥様のブランチ風」だったりで、親しみやすい。

なぜこういうことを考えてしまったかというと、駅からすぐにあるのにいつも閑古鳥が鳴いている某カフェを思い出したからである。そこは、フードもスイーツもBGMもインテリアも洗練されていて、はっきりいってお洒落でセンスがよい。でも、平日にたまにランチを食べに行っても、お客が私以外にいたことがないのだ。なんでかなーと思ったのは、店員にいつも見られているような気がすることが大きいと思った。二人以上で行っても話の内容を聴かれてそうな、そういう落ち着きのなさがある。で、一人で行くと大抵、他にお客がいないから、常に店員を意識してしまうし。基本いい店だと思うし、もっと流行ればいいと思うんだけど。なんとなく店が求めるお客像が見えてこない。お洒落だからって流行るとは限らないのが、こういう飲食店業界のむずかしさなんだと思った。
by himarayasugi2 | 2014-05-10 09:24 | 雑感
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