人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

ヒマラヤスギ雑記

cedar2.exblog.jp

コミュニケーション

先日、中高時代の先輩と、ほぼ30年ぶりに再会する機会があった。中高のときのひとつ先輩で、私の部活の先輩でもある。彼女は、中高卒業後、外部受験で難関大学の数学科に進学された。なので私が先輩と会うのは高校卒業以来なのだ。中高時代の先輩は、まさに文武両道を絵に描いたような人で、部活でも大活躍され、体育祭でも、全力を出し切り、そしてお勉強は常にトップクラスである。気取ったところは全くなく、気さくで、明るくて、優しくて、誰からも愛される素敵な方なのだ。

その先輩は、少しも変わっていなくて、ニコニコしていて私のあだ名を駅で大声で呼んでくれて、30年も会っていないことがうそのように、中高時代のノリでお話される。いいわー、この感じ。先輩は、大学卒業後、誰もが知っているIT企業に就職し、そこで10年SEとして勤務された。その後、ご結婚され3人のお子さんの母になり、現在は、数学の先生として働いている。SE時代、先輩は入社した80年代から社内ではすでにインターネットを活用していたし、携帯も持っていて、まさに情報技術産業の最先端にいた。けれども先輩は、SEの途中で、携帯を持つのをやめる。そして現在も持っていない。

「そういう職種で途中で持たなくなったのは、なんでですか」
「四六時中携帯が鳴って、携帯と話す時間が増えて、もっとじっくり考えて仕事をしたかったこともあるし、考える時間を確保するために、携帯を持つのをやめたの、メールだけでも連絡は足りるし、そしたらやっぱり考える時間も増えたし、快適になったし、仕事にも影響が全くないことに気がついたから、携帯持たなくても大丈夫だと思って、ずっと持ってないよ」
先輩には高校生を筆頭に、お子さんが3人いるのだけど、子供にも持たせていない。

「上の子とかは、高校に入った直後は、携帯を欲しがっていたけど、すぐに周囲が『この子は携帯(スマホ)を持っていないかわいそうな子やから』と、受け入れてくれて、別に普通に友達として、仲よくしてくれてるみたいよ。ま、この子のとこはお家が変わっているから、って他の子は思ったのかな、アハハ」

先輩によると、お子さんは、最初こそ携帯を持ちたがっていたけど、今はもう持たなくてもいいと言っているという。それは、ライン絡みのトラブルが頻発していて、既読スルーというのを駆使したいじめとか、仲間外れとか、悪口の書きこみ、みたいなことがわりと高校くらいでは多いらしい。先輩のお子さんは、そういうのを見てきているから、携帯については大学になってから持つか、持たないかを決めたいと今は考えているとか。

書き手、読み手の文章力、読解力もまだ不安定だったりする時期に、文字だけで意思の疎通を行うのは、誤解も生じるんじゃないかと思う。衝動的に書くことだって多いだろうし。私が先輩に、「そういうのを聞くと、私が十代だったころに携帯とか、スマホとかラインとかが存在していなくてよかったって思いますわ」と言うと、先輩も他の友人も「それ、わかる、ラインだけで上手くやっていけるほどのコミュニケーション能力が、あの頃あったとは思えないし」と反応してきた。人間関係は、会って、直接話してナンボやと思う。それは、その日、30年ぶりに先輩と再会して、一気に30年前に戻って話ができたことでも実感している。

先輩は、上のお子さんが大学生になってもし携帯を持つというのなら、そのときに一緒にもう一度持とうかと考えているそう。

ほんの数時間のお喋りやったけど、すごく楽しかった。また先輩に会いたい。
by himarayasugi2 | 2014-10-17 10:10 | 雑感 | Comments(0)
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

<< いろいろ ドラマの秋! >>