私の夏休みのクライマックスが、ここに行くことであった。
笑いの聖地、なんばグランド花月である。3年越しの私の悲願、「初吉本新喜劇観賞」が達成されたのだった。
みんなが記念撮影をしていたのは、この着ぐるみさんたち。
スチコとは会えなかった。
前説までは、撮影OK。前説をやっていた元整体師の人。芸名忘れました。声が大きかった。
1日支配人に、矢野兵動の矢野がいた。入場口のお立ち台に立って「撮影してええで、動画もとってや、SNSに載せてや」と激しくアピールしていたのだが、あまりに至近距離にいたために、ちょっと恥ずかしくてスマホを取り出せず(意外とシャイな私)。観客は、夏休みということもあって、老若男女比率が、ほんとにバランスがよかった。老人ばっかじゃないし、女性ばっかでもないし、若い子だけでもなくて、子供もいるし、といった感じ。どの世代も楽しめる娯楽なんだなと思った。
本当は、座長がスッチーのときに行きたかったのだけど、チケットを取るギリギリまで座長が誰かサイトに出ていなかったので(Mr.オクレくらいしか名前を明らかにせず)、とりあえず漫才コンビの中に中川家があることを確認して、その日のチケットをおさえたのだ。前から11列目である。ものすごくステージに近くてびっくりする。なんばグランド花月のステージは、最初に漫才と漫談があって、トイレ休憩挟んでから新喜劇となる。座席で飲食自由。撮影、録音はNGである。
漫才・漫談の出演者は、アキナ、まるむし商店、ザ・ぼんち、西川きよし、中川家、阪神巨人、ラストが桂文枝(元、桂三枝)。アキナは、ちょっと短くて、今ほとんどネタも覚えていなくて、まぁ、あんまり面白くなかった。続くまるむし商店はネタがよく練られていて、笑いに笑って、面白かった。ザ・ぼんちは、おさむちゃんの滑舌がいまひとつで、笑いどころに時差が生じる場面もあった。西川きよし師匠は、「県民ショー」ネタが多くて、親戚の面白いおじさんにお正月にずっと笑かしてもらっているようなアットホームな感じだった。夏休みで子供が多いことも配慮して、子供にもわかるネタも披露しながら、いろいろ話してくれた。さすがの話術やなぁという感じ。
で、中川家!もうね、笑い過ぎて死にそうであった。めちゃくちゃ面白い。中川家だけのライブとかあったらいいのに。舞台でのライブだから、ネタも長いし、観客の反応を見つつ、臨機応変にアレンジする。テレビの100倍面白かったし、笑った。礼二の駅のアナウンス、生で聞けてよかった。感動した。「ここに蕎麦屋があったはず」も笑ったし、「新幹線で携帯で話すおじちゃんおばちゃんの会話」も面白かった。中川家は天才だと思う。その後、阪神巨人、桂文枝(元、桂三枝)だったけど、阪神巨人は巨人がM1の審査員をやるだけあって、安定感抜群で、面白かった。正統派漫才って感じ。トリの桂文枝は、高座に座ったけど、落語ではなくて、漫談であった。流石やなと思ったのは、漫才ほど「オチ」がないけど、普通に話をしている時間も聞いている方が、一切ダレることがなくて、喋るだけで、観客を惹きつけていた。噺家の話術は、ほんとにすごいよねと帰りも夫と話していたのだ。数年前に桂米團治の落語じゃなくて、講演を聴きに行ったことがあったけど、そのときもその話す技術に圧倒されたのだった。
やっぱり漫才はライブが面白いなと思った。なにかのイベントでブラックマヨネーズ、シャンプーハットの漫才は聞いたことあったけど、なんばグランド花月の舞台の漫才は芸人と観客の勝負という緊張感がある。芸人さんから観客に向けて放たれる、「絶対に笑かしてやる」という気迫が全然違うのだ。M-1で決勝に残ったら漫才をほとんどせず、バラエティのMCやバラエティのひな壇芸人になるコンビって多いけど、漫才をしない彼らは、漫才師ではなくてもはや「タレント」だと思う。名前が売れてバラエティのMCをやることって、もしかしたら芸人の目標かもしれないけど、MCの前に漫才師であって欲しいなと思う。そういう意味で、中川家はほんと好き。あと銀シャリも。現役漫才師のMCのほうが、MC専任になった漫才師よりも面白いと個人的に思う。
あと、まるむし商店、中川家、阪神巨人の漫才のときに思ったのは、テレビよりも早口ではないかということである。関西のお客さんが多い舞台だからか、容赦ない猛スピードの関西弁で畳みかける。こちらも真剣に「リスニング」に集中する。関西弁ネイティブでないと、この日のネタは聞き取れない箇所もあったのではないだろうか。
とにかく、まぁ、漫才パートだけでも笑い過ぎて、頬骨の周囲の筋肉が痛くなったくらい。顔が筋肉痛になるほど笑ったのだ。少しだけ休憩を挟んで、いよいよ新喜劇を見る。
長くなるので、新喜劇とその他感想については、また別に書く予定。
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